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日記・一般  |札幌市北区

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2008年04月30日

魚の放流

 最近、小樽ジャーナルをよく見る。
 経験の少ないスタッフが多いのだろうなあという一面を感じながらも、 故郷のなかなか興味深い記事が載っているだけに、応援したいと思っている。

 そんな小樽ジャーナルに、市内の小学生が育てたイトウを石狩川に放流しに行くという内容の記事がでた。
 わずか24匹のイトウを話したところで大きな問題にはならないと思う。ブラックバスじゃないんだから。
 ただ、魚を放流するということを深く考えてやっているのかなあ……と、ちょっと考えてしまった。


 以前も書いたことだし、アウトドア雑誌にも書いたような気がするが、昔、盛んにキャンペーンを張っていた「カンバックサーモン」という流行にはいささか腹を立てていたことを思いだしたのだ。
 カンバックとはなんだったのか……私には真意わからない。
 放流したサケが川に帰ってくるという意味には聞こえなかった。
 サケがいなくなった川に、もう一度、サケを!と聞こえていたのだ。

 某メーカーの仕組んだ通り、たくさんのサケの稚魚は多摩川に放流された。

 しかし、サケは利根川が南限であるというのが定説なのだ。

 つまり……サケが遡上しない川に稚魚を放したわけである。
 カンバックサーモンってなに? つぎ込んだ宣伝費、利子をつけてカンバック!が真相ではないかと思ったものだ。


 魚の放流というと、まるでいいことにように思うかもしれないけど、一概にいいことではないと思う。
 いいことしている気分で、生態系をこわしているケースが多いのだ。
 そもそも遡上して産卵もできない魚を放すことは罪作りである。
 食用にしなくてはいけない魚なら論点は変わってくるけれど、企業利益や自己満足の「ゴッコ」で放流していいのだろうか?

 同じイワナやヤマメでも、住む川が違うと、若干の違いがある。
 進化の過程の途中で亜種のように、いまだって変化しているのだ。
 だから、違う川の魚を養殖して放流するもの厳密にいったら、いいとは思えないのである。

 放流記事を読んで、こんなことをちょっと思いだしてしまいました。
 子供に放流させるなら、そういうことも話し合ってからにしてくれるとうれしいな。
 魚を育てるのはとてもいいこと。
 住んでいた川に戻すのも素晴らしいと思う。
 子供は小樽の宝。大きく育って、そして小樽に帰ってきてね。^^


 ←健闘中! もう一歩です!


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Posted by ryosengoku at 15:57│Comments(4)自然
この記事へのコメント
こんにちは。

放流については、子供たちにさせる側にきちんとした生態系についての常識が必要なのだと思います。
どこの川に、どんな魚を、なぜ放流するのか、その後どのような影響を及ぼすかまで子供に教えてあげなければ。
自分勝手な思いこみで、子供に教育するのはかなり危険だと思います。
極論を言えば、どんな魚でもどこの川でも放流するのは良いことだと言うことになってしまいます、これでは。
将来、この子供たちは大丈夫かな‥と心配してしまいます。

洒落なのだとは思いますが、「小樽産のイトウ」という扱いは、少し魚を知っている人間からすればかなり冷ややかな視線で見られます。

イトウじゃなくていい、放流じゃなくてもいい、勝納川とかの地元の川の自然について触れる事のほうが子供たちには大切なことのような気がします。
Posted by indoor_fisher at 2008年04月30日 16:26
> indoor_fisherさん
厳しいことをいえば、子供が成長したとき「自分はなんて、愚かなことをさせられたんだろう」と、思う可能性もあります。
魚の飼育は教育的価値があるでしょうが、無神経に放流するのは許されないことだと思っています。
以前の私なら、糾弾していたかもしれません。

ただ、すでに放流事業では、あまりにもヒドイことやっているので、ちょっと気力が萎えています。銭函でニジマスが釣れるなんて、あり得なかったですから。トンギョは、絶滅ですかね…。
Posted by 千石涼太郎 at 2008年04月30日 18:06
私は勝納川の昔の姿を知りません。谷底を川が流れているような川は、下水みたいで変だなあと思っていました。そういう点を魚の放流以前に写真などでいいですから、教えて欲しいと思います。父が泳いで遊んだそうですが、どうしても想像つかないのです。
Posted by 緑歌 at 2008年04月30日 19:35
>緑歌さん
下記、見てください。
http://tarupon.collabosite.net/2005/10/02223612.php
Posted by 千石涼太郎 at 2008年05月01日 10:18
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魚の放流
    コメント(4)