メディアが考えるべきこと

ryosengoku

2012年01月23日 08:00

 老人の孤独死が増えている嘆いていたが…「40歳前後の姉妹が、病死と凍死」というニュースが飛び込んできた。なんと寂しく、悲しく、切ないことだろう。
 行政だけでなく、一般市民も、SOSを見逃さない社会にしなくてはいかんなあと、痛切に思った。

 と同時に、このニュースを見ていて、マスメディアの報道姿勢に、異議を申し立てたい気分になった。

 以前からずっと、思っていることなのだが、殺人事件、自殺、病死の違いはあるが、人が死んだ家やアパートが、限定できる映像や写真を流す必要があるのだろうか。
 20回の引越し経験と、アパルトマンの運営にかかわったこともあり、業界のことには少々詳しいつもりなのだが、賃貸住宅で人が死ぬということは、大家にとってとても大きなこと。病死した部屋でも「気持ちが悪い」といわれ、借り手が付かないケースがあるからだ。
 
 新聞やTVで大々的に「死んだ家」として、絵と情報を流されたら…どうなるか…下手をすれば、大家が首をくくる問題に発展することになる。

 住所を明記し、建物を写す。これではなんの過失も無い大家(もしかしたら、家賃をはらってもらえず、置き去りの荷物の処分までもお金をかけて処分しなくてはいけない大家)を追い詰めることになるということをメディアの人間は自覚しなくてはいけないのではないか。

 報道する際には、どこの住宅か特定できないように配慮するくらいのことは、やって当然の時代だろう。コンプライアンス、ハラスメントという言葉を自らが使うマスコミなのだから。


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